5月15日に沖縄の日本復帰50周年を迎えるにあたり、私たちは、沖縄のますますの経済発展と、真の基地負担軽減による平和創造を実現できるように使命を果たしたい。そして沖縄の今後の発展に向けて、沖縄県民自身の自己決定が最大限尊重されなければいけないと考える。
玉城デニー沖縄知事は5月7日、復帰50年にあわせて、「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」を発表した。建議の柱には、自立型経済の構築および「基地のない平和の島」の実現など、まさに沖縄の自立・自己決定に重きが置かれている。この建議書では在日米軍の7割が集中する実態を「構造的、差別的」と言及し、「地位協定の抜本的な見直し」、「米軍普天間飛行場の早期の危険除去」、「辺野古移設断念」を求めた。れいわ新選組は、復帰50年を迎えた沖縄のこれからの歩みが、この建議書の理念を体現するものとなることを願っている。特にこの建議書が掲げる「地位協定の抜本的見直し」は、沖縄県民のみならず、日本国民全体の安心・安全のために必要なものだ。
5月10日、岸田首相はこの建議書を受け取り「米軍基地の負担軽減にも引き続き努力したい」と応じた。しかしまさにこの時にも、政府は沖縄県の自己決定権を踏みにじり、圧力をかけ続けている。
本年4月8日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を巡り、斉藤鉄夫国土交通相は沖縄県による不承認処分を取り消した。それだけでなく、この埋め立て計画を承認するよう沖縄県に対して命じる是正指示を出した。承認期日は復帰50周年の翌日5月16日である。復帰50年を迎えた沖縄の「これから」の歩みを、政府の命令で方向付けようとする脅迫である。このような政府の暴虐な姿勢をれいわ新選組は強く非難する。
我々は「日本復帰」50年を万感の想いを抱いて迎える、すべての世代の沖縄県民の皆様への連帯を表明する。そして復帰50周年を祝賀ムードで迎えることに反対し、これまでの歴史の検証を求める県民の声も受け止めたい。沖縄は、これまで子どもの貧困や賃金水準など様々な形で格差を押し付けられてきた。沖縄の真の発展のために、国が積極財政で人々の暮らしの底上げをしていくように強く求めていく。