れいわ新選組は、国家公務員の一般職給与法、裁判官報酬法、検察官俸給法、防衛省職員給与法の4法案に反対しました。
これらの法案は、各種の国家公務員給与を「少しだけ引き上げる」改正でした。
間違ってほしくないのは、公務員の給与を上げることについて、私たちは賛成です。しかし法案に反対したのは、給与を、「もっと大幅に上げるべき」と考えるからです。
まず、一般職給与法に反対したことについて。
第一の理由は、厳しい生活に直面している中高年層に、俸給の引き上げがないことです。法案では、初任給及び若年層の俸給を引き上げるとしていますが、物価の高騰に直面しているのは、中高年層も同様です。一部ではなく、俸給表全体を改定することを求めます。
反対する第二の理由は、高卒初任給について、改定後であっても最低賃金を下回っていることです。引き上げられた高卒初任給は15万4,600円ですが、勤務時間法に定められた時間をもとに計算すると時給921円となり、最低賃金の加重平均961円を下回る結果となります。しかも、最低賃金の引上げは31円なのに、給与法の時間当たり引き上げ幅は23.8円にしかすぎないという、看過できない結果となっています。
そして、第三の理由は、過去2年で特別給の引下げに対し、今回の引上げでは追い付かないからです。令和2年は年間給与でマイナス0.3%、令和3年はマイナス0.9%でしたが、今回は+0.8%でしかありません。少なくとも、過去2年で下げられた水準を回復し、さらに大幅に超える賃上げが必要ではないでしょうか。
裁判官報酬法、検察官俸給法、防衛省職員給与法についても、一般職給与法と同様に、もっと大幅に給与を引き上げるべきだと考え、反対しました。
日本は過去30年、官も民も給料が上がっていません。まずは、政府の責任で、波及効果の大きい公的な分野の給与を上げることで、保育や介護はじめ地域の賃上げをリードしていくべきです。
それが岸田政権のいう「構造的賃上げ」のはず。
やると言ってやらないのは許されません。
れいわ新選組は、一人ひとりの徹底した所得向上と、それによる日本経済の再生を、これからも求めていきます。
なお、同日に、特別職給与法についても若干の給与引き上げの法改正がありましたが、内閣総理大臣や国務大臣、副大臣、政務官などの幹部職を対象とするものであり、一般職等とは逆に「引き上げの必要はない」という点で反対しました。