れいわ新選組は、2月28日午後に開かれた衆議院本会議にて、2023(令和5)年度の予算案及び関連法案の採決に反対した。理由は、この予算案は「異次元の売国棄民予算」でしかないからだ。
私たちは同日、予算委員会において「対案」となる組み替え動議を提出したが、否決された。
今、政治がやらなければいけないことは、国民生活の底上げと経済再生である。つまり「あなたを守ること」。それが、本当の意味での「国を守ること」である。
これまで繰り返された消費税増税と緊縮財政によって、国民の所得の中央値は25年前に比べ131万円もマイナス、先進国で経済成長していないのは日本だけ。この危機から抜け出すには、積極財政で、消費税廃止と賃上げ、そして一律10万円の現金給付を季節ごとに行い、「あなたの物を買う力」、需要を増やすことしかない。
そして、ゼロゼロ融資の返済を迎える中小企業経営者。
奨学金という名の巨額ローンを背負う若者。
過労死寸前まで働く学校の先生。
戦後生き抜いて社会を支えたのに邪魔者扱いされ年金を減らされた高齢者。
保育士や介護士。この国の土地と食料を守る農家、酪農家。
これらの国の宝ともいえる人々を救うための、政府支出をするしかない。
もう残された時間はあまりない。
予算案の審議において、予算委員のくしぶち万里議員をはじめ、たがや亮議員、大石あきこ議員が質疑に立ち、子育て予算、防衛予算、GX予算、消費税・インボイス廃止など、具体的に問題点を挙げ、対案を示してきた。もちろん、鋭い疑問や批判を展開した他党の委員や、公述人もおられた。
しかし、岸田総理をはじめとする政権与党は、それらの声を全く聞くことなく、この予算案を自公の賛成多数で通過させた。
この政権は国民のための政権ではなく、交代させるしかない。
今回の予算案は、過去最大の114兆3800億円で前年比約6兆8千億円がプラスされ、そのうち約7割が防衛関係費であり中身はトマホークミサイルなど米国の言い値で買わされる「異次元のミサイル爆買い」である。
政府は「反撃能力」と言い換えている敵基地攻撃能力は、日本が攻撃されていなくても、他国を攻撃する先制攻撃にあたるものであり、事実上、戦後一貫してきた我が国の専守防衛を、脅威対抗型の安全保障政策へと大転換させる、形を変えた改憲と言えるものだ。
国民をまったく救うことはできないどころか、一部の資本家や米国の軍需産業など、特定のお仲間だけを潤す「戦争経済」に国民を引きずり込む。
また、私たちは、GX基本方針に反対する。3.11の福島第一原発事故を忘れたかのような原発推進に舵を切るものだからだ。そんなものではなく、脱原発グリーンニューディールで、10年間で、官民合わせて200兆円のグリーン投資を行い、毎年250万人の雇用を創出していくことが必要だ。
私たちの組み替え動議は、否決されたものの、粗いながらも他党とは違って、具体的な試算に基づき対案とした。以下に添付するので、見ていただきたい。
このような当たり前の政府支出が執行されるための政権交代を私たちは求める。
また、引き続き、予算審議は参議院に移ることになるが、「あなたを守る」予算の実現に向け全力を尽くしていく。
2023年2月28日
れいわ新選組