【声明】前例のない国の代執行 沖縄・辺野古での工事強行は許されない(れいわ新選組 2023年12月26日)

岸田総理は12月28日にも、沖縄県の意思をふみにじって、
辺野古・大浦湾での工事を「代執行」の形で強行しようとしている。
これは前代未聞の事態であり、絶対にやってはいけない。

この「代執行」を「沖縄県が工事の承認を行わなかったからだ」
「代執行訴訟に敗訴したからだ」と沖縄県のせいにするのは間違いだ。
そんな岸田総理の言い訳を認めてしまったら、
地方の自治権も、地方経済も自然環境も、好き放題に破壊されてしまう。

まず、「沖縄県が工事の承認を行わなかった」には正当な理由がある。
12月25日、県は、政府(沖縄防衛局)の工事に係る申請を「承認できない」との
意思を改めて示したが、この工事は、辺野古・大浦湾の豊かな海に、
マヨネーズ並みの軟弱地盤とわかっていながら杭を打ち土砂を埋める無謀な国策だ。
すでに埋立てにより、辺野古の自然環境は破壊され、
工事費は当初3500億円の見積もりが軟弱地盤等の問題により
「3兆円を超えるかもしれない」とも報道されている。
総工費も不明、完成のめども立っていない。
「普天間飛行場の移設のため」はウソであり、
逆に普天間の危険性を固定化し、新基地を増やしているだけではないか。
県が県民を守るために、工事の変更申請を承認できないのは当然であり、
全て政府の責任である。

また「代執行訴訟に県が敗訴したからだ」として
代執行を正当化するのは許されない。
県は一貫して政府に対話を求めている。
しかし、2021年に政府(沖縄防衛局)は、「私人」の救済を図る
行政不服審査制度の主旨をねじ曲げ、
県の「不承認」への対抗措置として審査請求をおこない、
政府(国土交通相)が審査し県に是正指示をおこなった。
今年9月には、最高裁が、これらの政府のやり方は適法であり、
県側を法令違反と判断。
12月20日の福岡高裁那覇支部の「代執行」判決につながった。

裁判所は、県が不承認とした内容の審理はせず、ただ政府を追認した。
政府と裁判所がよってたかって
沖縄県の首を絞める構図はグロテスクという他ない。
何より、これらが破壊したのは民主主義と法治国家そのものだ。万死に値する。
国民のみなさんに危機感を共にしていただきたい。
ここまで腐敗した権力機構のままでは、国民の安全も守られるはずがない。

これまでの沖縄県知事選挙(2018年・2022年)、
2019年の県民投票でも埋め立て反対の強い民意が示された。
沖縄の民意については10月の声明も参考にしていただきたい。
【声明】沖縄を戦争の捨て石にさせない。政府の辺野古設計変更強行に抗議する(れいわ新選組 2023年10月5日)

沖縄県・玉城デニー知事の工事を「承認しない」との決断を、私たちは支持する。
れいわ新選組は、沖縄県民が求めて来た地元からの要求に沿い、
米追従外交からの脱却、安保法制の見直し、
辺野古新基地建設の中止を求め行動していく。

2023年12月26日
れいわ新選組


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