本日、「地方自治法の一部を改正する法案」が衆院総務委員会で
自民党、公明党、日本維新の会、国民民主各党の賛成多数で可決した。
これによって、30日の本会議で可決され、衆院を通過する見通しとなった。
れいわ新選組は、この改正に反対する。以下がその理由である。
改正案では、大規模な災害、感染症のまん延といった
「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」が発生、
又は発生するおそれがある場合に、国が地方公共団体に対し、
必要な指示を行うことができる、としている。
しかし、このような地方自治体に対する国の指示権を認めることは、
国と地方自治体の関係を「対等協力」と位置付けた
地方分権法(2000年施行)を大きく後退させるものであり、
憲法に定める地方自治の本旨を侵害するものである。
そのため、この改正は地方版緊急事態条項のようなものだという懸念も表明されている。
また、国が指示権を行使する「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」には、
どのような自然災害なのか、どういった感染症なのか、
どういった地域でどのような事態が生じるのか、多種多様な事態がありうるが、
それらを全く考慮することなく、一律に広汎な指示権を国に認めるべきとしている。
しかし、「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」に直面した時こそ、
住民の安全を守るために現場を知る自治体が、
国と対等な立場で協議、連携することが必要である。
特に沖縄県においては、辺野古新基地建設をすすめるために
国による強引な関与が繰り返され、地方自治と県民の民意がないがしろにされている。
このような国のやり方から、先に指摘したように、
国が指示権を恣意的に運用・濫用するおそれ、
地方自治に不当に介入するおそれは、現実的なものといわざるを得ない。
必要なのは国が地方に対して指示権を持つことではなく、
国と地方自治体が対等な立場で、協議・連携して国民の安全を守ることである。
以上の理由を以て、私たちれいわ新選組は、
地方自治の本旨を侵害する地方自治法改正案に反対する。
2024年5月28日
れいわ新選組