本日3月4日、衆議院本会議において自民・公明・維新が
修正合意した2025(令和7)年度予算案が可決(自民・公明・維新が賛成)。
れいわ新選組は反対した。
国民の生活苦を無視し、日本を地獄に突き落とす自民・公明・維新の予算案は、あり得ない。
れいわ新選組(くしぶち万里)は、以下のとおり衆議院本会議において
予算案の反対討論を行った。
参議院でも、この国会の茶番を明らかにし、状況を変えるために尽力していく。
本会議反対討論
れいわ新選組 共同代表 くしぶち万里
れいわ新選組の、櫛渕万里です。私は、会派を代表して、ただいま議題となりました令和7年度予算案外(ほか)2件につきまして、断固反対の立場から討論いたします。
まず申し上げたいのは、今はまだ採決すべきではない、ということです。
ひとつは、自民党の裏金問題は、真相究明からほど遠い状態にある。
安倍派の元会計責任者の参考人聴取でますます疑惑が深まり、
安倍派幹部の証人喚問を決めることが不可欠なのに、
それがうやむやのまま予算の採決に至ったことに、強く抗議します。
そもそも、予算案の採決にかかわる資格のないたくさんの裏金議員が、
この議場にいます。裏金は、安倍派だけでなく、二階派、岸田派など、
自民党全体の問題。
自分のおカネをごまかしていた裏金議員が、国民生活を大きく左右する予算案を採決する、その面の皮の厚さには、怒りを通り越して、驚きすら覚えます。すみやかに、自首・辞職をしてください。
裏金議員が「楽しい日本」を満喫する一方で、国民生活は底が抜けようとしています。
ふたつめの採決すべきではない理由は、この予算案が国民を救うものではないということです。6年連続で過去最高の税収で「国は税金取りすぎ、国民は取られすぎ」、その大きな使い道は防衛費。
3年前から1.6倍という、戦前に匹敵する激増ぶりです。それなのに、
消費税の廃止などの大型減税はもちろん、個人給付はありません。
倒産が相次ぐ中小企業のための予算は横ばい、
道路陥没などインフラ老朽化が明らかなのに、公共事業費も増えません。
もともとの政府案でも極悪ですが、自民・公明・維新の冷酷三兄弟はさらに拍車をかけました。高額医療費の負担増で悲鳴を上げる国民を、さらに医療費4兆円削減で地獄の底に突き落とす。「自民党、公明党、維新の会。今後、あなたがたを、鬼と呼ばせていただきます!」
今、国民はおカネに加えてコメもない。子ども食堂が1万か所を突破して、公立中学校より多くなりました。NPOの試算では、10.5万トンの無料配布が必要なのに、政府は備蓄米をケチケチと出し惜しみ。
今すぐ、貧困家庭向けと合わせて20万トンを無料で配ってください。
日本には、お米を炊く煙(けむり)がないのを見て、
税金を免除した、「民(たみ)のかまど」という逸話があります。
おカネを取るな、コメを配れ。
総理、それが古墳時代から続く日本の政治の役割です。
総理は、歴史に興味がない割には、石橋湛山の演説を引用し、
田中角栄の日本列島改造論もパクりました。
しかし、所詮、ポエムでしかありません。
委員会でも指摘しましたが、両者とも「大型減税」を行っているのに、
総理は、消費税廃止を鼻であざ笑うなど、全く無視。
湛山の平和主義や、角栄の自主外交も見習わず、
逆に地域の分断、核抑止力の強化とアメリカ追従外交にまい進する。
ちょうど今、核兵器禁止条約の第3回締約国会議がニューヨークで開催されていますが、日本政府のオブザーバー参加について被爆者にヒアリングさえせず、出席を見送るなど、唯一の戦争被爆国として歴史に背を向ける行為です。
戦後80年、被爆80年、防衛予算の8.7兆円を見直し、沖縄を捨て石とせず、徹底的な平和外交と核廃絶のために予算を組み直すべきです。
命と尊厳を守るためには、まずは何と言っても人びとの経済的な安定が必要。そのためには、消費税の廃止、国民一律10万円給付と社会保険料の引き下げ。この三本柱で、この国に生きるすべての人びとを救うための
「組替え予算」を、れいわ新選組は提出しました。
加えて、教員1.5倍増員や大学院卒業までの教育無償化、介護・保育従事者の賃上げ月10万円、ゼロゼロ融資の利子支払い免除や農林水産予算の倍増4兆円で食料安全保障の確保など、総額150兆円規模の新たな財政出動となるものです。
それは多すぎる、と思われる方にはよく聞いていただきたい。
いまなお、「失われた30年」のなか、人びとは物価高・消費税に苦しんでいるのです。そもそも不況に加えて、コロナ禍、そして、止まらない物価高で、実質賃金は3年連続でマイナス。消費支出も2年連続でマイナス。
「生活が苦しい」と答えた世帯は6割にも上っています。
しかし、今回の予算委員会は、異常なほど「いかに国債を発行しないか」という空気に溢れた(あふれた)ものでした。間違っています。
国債発行して財政出動することが絶対に必要。
来年度の予算案は、過去最高の税収をいいことに、国債の発行を、
今年度の補正後予算よりも13.5兆円も減らしています。
一方、お金はあるところにはある。大企業の利益は3年連続で過去最高、お金持ちの数は20年間で最高、この2年間で資産が3割も増えました。法人税の増税や累進化、所得税の累進強化や金融所得課税の導入は、もはや待ったなし。
「税金は、お金のないところから取るな、あるところから取れ」
が、れいわ新選組の考え方です。
れいわは無責任だ。財政が破綻するじゃないか。将来にツケを回すのか。
そう思った政党は、ザイム真理教の信者です。
不況で国民が苦しんでいる時には、減税や財政出動、
景気が過熱したら増税や支出を抑制するのが、あたりまえの経済政策です。
今は、大企業と金持ち以外は不況、需要不足のコストプッシュインフレですから、国債を発行した財政出動によって、人びとを救うべきなのです。
財政と命、どちらが大事なのですか?
自民党・公明党・維新の会の「与党」の皆様、
れいわ新選組以外の野党の皆様。
命を脅かすこの予算案に反対するとともに、消費税廃止、季節ごとの給付金、社会保険料引き下げを中心とする、れいわの主張に賛同する、
それが有権者の期待に応えるとともに、「ザイム真理教から解放され、鬼でなくなる唯一の方法である」、そのように申し上げ、反対討論を終わります。
2025年3月4日
れいわ新選組