【声明】80回目の「沖縄慰霊の日」にあたって(れいわ新選組 2025年6月23日)

「沖縄慰霊の日」である6月23日は、
日本で唯一の地上戦が行われた沖縄で、
その組織的な戦闘が終わった日である。今年で80回目を数える。
この沖縄戦を象徴する言葉が「鉄の暴風」だ。
1945年3月26日から約3ヶ月間にわたって
米軍による空襲や艦砲射撃が続き、その激しい状況を指している。
今も沖縄ではその時の不発弾がおよそ1900トンが
不発弾として残っている。
沖縄は本土防衛の時間を稼ぐための「捨て石」とされ、
住民を巻き込んだ苛烈な地上戦の場となった。
日米の戦死者約20万人のうち、沖縄県民は約12万人に上り、
4人に1人が犠牲となった。
旧日本軍は住民を守らなかった。

捕虜になることを許さなかった旧日本軍は、
学徒らを保護する措置も取らず、ひめゆり学徒隊などの若者たちは
米軍が目の前に迫る戦場に放り出され、犠牲になった。
沖縄戦80年目の今年、ひめゆり学徒の犠牲についての展示についての
自民党・西田昌司参議院議員の一方的な思い込みによる発言、
第32軍の牛島満司令官の「辞世の句」について、
「平和を願う歌」とこじつけた中谷元防衛大臣の発言など、
誤った戦争に対する認識を持った政治家たちによって、
沖縄など南西諸島の要塞化によって、米国が進める対中包囲網の
重要な一角を担わせようとする動きが進んでいる。
米トランプ政権のヘグセス国防長官は、日本側との初会談で、
防衛費の増額を要求したうえで、米側からは台湾海峡危機を含む
西太平洋有事の際に「日本は前線に立つ」ことを求めた。
名護市・辺野古の新基地建設だけではなく、
南西諸島をはじめとして日本列島全体への
中距離ミサイル配備を進めているが緊張を高める行為だ。

米国の要求に迎合する中谷防衛大臣は、
東シナ海や南シナ海を一体的に捉え、
防衛協力を進める「ワンシアター(一つの戦域)」構想や
「オーシャン」構想を提唱。有事が発生すれば
日本全体が戦火に巻き込まれるが、
真っ先に犠牲になるのが沖縄を含む南西諸島だ。

私たちは、米中対立が有事に発展することを
何としても食い止めるべきだと考えている。
そのために重要なのは軍事力による「威圧合戦」ではなく、
信頼醸成の仕組みを対立する側も含むすべての国々、
関係するすべての人々の緩やかで
広範な連帯により作り出すことが必要だ。

イスラエルが、イランへの先制攻撃を行う中、
G7声明でもこのイスラエルの国際法違反の暴挙を批判できなかった。
石破総理は当初、国内ではイスラエルを批判していたはずである。
世界でも軍拡の動きが広がっている。
この動きを食い止めなければならない。

80年目の6月23日、
かつての戦争が自国民を守らなかった事実を思い起こし、
沖縄県民をはじめとする全ての戦争被害者の方々に
哀悼の意を表したい。
そして、二度と戦争をしてはならないと、
人々が行動していることに敬意を表したい。
戦争のない豊かな沖縄を作るために、私たちも連帯し行動する。

2025年6月23日
れいわ新選組


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