【文字起こし・字幕入り動画】 参議院議員 伊勢崎賢治(予算委員会 2026年6月22日)

委員長(藤川政人)  
次に、伊勢崎賢治君の質疑を行います。伊勢崎賢治君。 
 
伊勢崎賢治  
総理、連日ご苦労様です。始めます。 
イランとアメリカの交渉は、スイスで大枠が合意されたようですが、軍事的緊張の解消はまだ一筋縄にはいかないようであります。しかし、今回の戦争で日本が学ぶべきことが1つあります。それは、カタールなど湾岸諸国やイタリアなどの同盟国が毅然と米国に示した、何と言うんでしょう、自国の基地からイランへの攻撃は許可しないという、こういう態度であります。彼らは被弾しましたけど、部分的にですね、この態度は今も変わりはありません。これは、事前協議とかいう気の抜けた話ではなくて、基地使用の許可、不許可ですね、これによって国防の主権を守ったわけであります。 

日本はどうでしょう? この問いに答えるには、戦後ずっと、私たち、僕を含む私たちが放置してきた日本特有の主権の問題に遡らなければなりません。その象徴が、朝鮮国連軍、僕らが言うUNC、UNコマンドという存在、そして、日本がこれと結ぶもう1つの地位協定であります。 

 GHQ占領下の日本が米軍主導の国連軍の後方拠点として組み込まれ、国連に加盟すらしていなかった1954年、僕が生まれる前です、に結ばされたのがこの協定であります。1960年の安保改定時、事前協議なしに出撃できる朝鮮議事録という密約が交わされました。ご案内のように、2010年になって政府はその存在を公式認定したものの、政府の有識者委員会ですね、この事前協議すら適用されないという事実は今なお十分に認識されておりません。 

 資料1をご覧ください。 

韓国の尹錫悦前大統領はこう言いました。北朝鮮が南侵すれば、国連軍は自動的かつ即時に介入すると、日本の後方基地がその備蓄拠点だと明言しました。 

一昨々年の8月15日、国家行事である光復節での演説であります。 

総理、なぜ尹大統領は「自動的」とわざわざ言ったのか? 

日本の主権をバイパスして即座に報復戦力を発進させる仕組みが、今なお機能しているからであります。 
総理、私は反米というコンテクスト(文脈)でこれを言っているわけではありません。 

我が国があずかり知らぬところで攻撃目標にされるリスクに対し、主体的な許可、不許可の権限を表明すべきではないでしょうか。総理の主権観をお伺いします。 

国務大臣(茂木敏充)  
尹前大統領の発言の趣旨についてお答えする立場にはございません。 
その上で、一般論として申し上げますと、日米安保条約や関連取り決め、さらには国連軍の地位協定を踏まえても、委員ご指摘のような懸念というのは当たらないと。米国の場合は事前協議の制度があります。それと、国連軍で米国以外の軍隊については、そもそも日本がやっているのは、やることになっているのは兵站(へいたん)だけであります。 

伊勢崎賢治  
そのご理解なんですね。 
多分、政府が根拠としているのは、この2010年のいわゆる密約報告書ですね。ここでは、事実上、この密約が失効したと結論付けましたが、その根拠は、当時の佐藤総理が、前向きに速やかに対応する、つまりイエスということを一方的に約束した、ただそれだけ、これが根拠なわけです。これは実質的な自動イエスに過ぎません。 

実は、私自身、第1次トランプ政権のときに、2017年ですね、米陸軍太平洋司令部が主催する太平洋(地域)陸軍参謀総長等会議、スピーカーとして招かれました。ここで米韓の司令官とやりとり結構させていただいたんですけれども、この前提を確認しました、残念ながらです。だからこそ、韓国の一大国家事業の式典で自動報復装置と公言されても日本政府は抗議すらできない、この構造であります。 

そもそも、この国連軍は、国連自身が、これは、ブトロス・ブトロス=ガリが事務総長だったとき、「これは国連の組織ではない」と明言しました。 

そして、米国自身も、これ、キッシンジャーが国務長官だったときです、これも、彼も解体を提案しました。つまり、名ばかりの組織であります。そして、当然ながら日本はこの国連軍の構成員ではなく、彼らがもし戦争を決定しても、その意思決定には入っていません。そこなんです、アメリカが根拠にするのは。 

この冷戦の遺物、朝鮮国連軍との地位協定を僕は日本が主体的に解消する時期が来ていると思います。もし何か反論があったらどうぞ。これ、事前通告していませんが。 

国務大臣(茂木敏充)  
反論というわけではありませんが、私の解釈、それから、国連軍との協定の解釈ではそのようになっているということを申し上げました。委員のご指摘については理解をいたします。 

伊勢崎賢治  
締めたいと思います。もう時間取らせません。 
実は、このことを取り上げる超党派の動きが今、形になりつつあります。必要であれば説明に上がりますので、よろしくお願いいたします。 
終わります。 

委員長(藤川政人)  
以上で伊勢崎賢治君の質疑は終了いたしました。 


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