【声明】衆議院でのくしぶち万里議員への懲罰に抗議する(2023年6月2日 れいわ新選組)

昨日6月1日の衆議院本会議で、くしぶち万里議員に対する「登院停止10日間」の懲罰処分が可決された。
理由は、くしぶち万里議員が5月18日の本会議壇上において「与党も野党も茶番!」とした紙を掲げて「闘う野党の復活を求めます」と発言したことが「議院の品位」を傷つけたからだという。

懲罰動議を提出したのは、自民、公明、維新、立憲。
「登院停止10日間」の懲罰議案に賛成したのは、自民、公明、維新、国民民主など。
かくして16年ぶりとされる衆議院での懲罰が決まった。
「登院停止10日間」という懲罰。紙一枚を掲げただけで、このような処分はあり得ない。

私たちは、共同代表であるくしぶち万里議員が受けた処分を許さず、強く抗議する。

また、処分理由を読めば実質的に、れいわ新選組という会派の行動全体を問題にした処分と受け取れるが、懲罰とは個々の議員の行為を対象としたものであり、他の議員との累積的な処分もあってはならない。もとより、国会議員は国民の代表者であることを鑑みれば、国民に負託を受けた議員の懲戒処分は軽々しく発議されるものであってはならない。

私たちは、懲罰動議を提出した者たち、賛成した者たちに言いたい。
こんな処分をするな。こんなことをやっている場合なのか。まさに国会は「茶番」ではないか。

この国会において防衛財源確保法を含め、代表的なものだけでも前回声明で述べたように7本もの悪法が衆議院を通過している。
それに加えて、少子化対策と称し、増税や社会保険料アップの棄民政策が検討されている。
このままでは、ますます国民生活はボロボロにされる。

5月に入り、野党が体を張って闘うときだと、野党第一党の立憲民主党に呼びかけたが、「そんな時代ではない」と否定されたことは、前回声明をご覧になっていただきたい。

やむにやまれず、大石あきこ議員は5月12日に本会議壇上で「闘う野党の復活を」とのプラカードを掲げて呼びかけをおこなった。その行為は、5月18日午前、厳重注意とされた。この厳重注意には、自公維、国民、立憲に加えて共産党までもが賛成している。
自分たち野党の戦術を狭めるオウンゴールではないか。これを茶番と言わずして何を茶番というのか。

くしぶち万里議員が「与党も野党も茶番!」と掲げたのはまさにその日の午後であった。

この行動に対して、委員外発言を求める努力や、理事会参加などの協議で対応すべきであり、私たちの行動が誤りであると主張する議員もいる。
与野党が拮抗する時代の、古き良き政界を未だ生きていらっしゃるのだろうか。
委員外発言を行えた、発言の機会を戴いた、その後はどうするおつもりか?
その方々の発想では、現在のように、静かに採決に応じる、で終わりであろう。

それは、私たちの野党への提案や、
指摘に対する問題の矮小化、論点ずらしである。

そういった永田町仕草こそが、
日本の30年間の破壊を進めてきた原因である。

発言の機会があろうが、なかろうが、
人々の負担を増やし、首を締め、人間の尊厳さえも奪うような
悪法を立て続けに通す与党や衛星政党には
野党が身体を張って止めるしかない。
国民の付託に応える最大限の努力である。

現在の野党の振る舞いは、
くしぶち、大石両共同代表が行った、
1人でできる最大限の抵抗(紙を掲げること)さえも懲罰に付し、
今後、ささやかな抵抗であっても野党が行えないよう、
自分の手足を縛った自虐プレイである。

選挙で勝たないとどうしようもない、とセリフで逃げて、
これまでにどれだけの悪法を通し、人々の暮らしに影響を与えてきたのか。

このままでは人々の側がもたない。

山本太郎代表の言葉を借りれば、
野党が総ハマコー化すれば、悪法は止められる、
少なくとも、昔の戦う野党の復活が必要な局面ではないだろうか。

私たちは、国民の負託を受けた議員として、今後も国会の茶番を許さないし、その可視化をいとわない。ちゃんと国民のほうを向いて共に闘う野党になってこそ、野党が存在する意味がある。存在意義が消失しかかった野党第一党の中にいて、忸怩たる思いの議員も少なくないことだろう。その方々に、本来の力を発揮していただき、茶番の国会を一緒に変えていただきたい。私たちの行動原理はただそれだけである。
それを実践し、不当な懲罰を喰らったくしぶち万里議員は、
私たちの誇りである。

今回の懲罰で、国会の強者側が懲罰を行うことへのハードルがまた大きく下がった。今回の登院停止の次の処罰は、「除名」である。私たちは、残された除名までのカードが1枚程度しかないことをふまえ、弱肉強食の国会の中でのふるまいを、より吟味していかなければならなくなった。
これまで以上に、国会の外にいる有権者のみなさんに事実を知らせる努力をする。また、国会の中において、他党の心ある議員や会派に呼びかけ、最大限、体を張って闘う仲間を増やしていきたい。
もちろん、やむにやまれぬ1枚のカードを切ることを選択肢から除外はしない。
マスコミも、私たちが警鐘を投げかけられるうちに、
ぜひ報道してほしい。
また、このような処分を許さず、再発させないように国会内でも働きかけをおこなう。

2023年6月2日 れいわ新選組

添付資料:①本会議のくしぶち万里議員の弁明全文②懲罰委員会のくしぶち万里議員の弁明全文


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