【声明】改憲のハードルを下げるためだけの国民投票法改正に反対(れいわ新選組2026年6月19日)

本日、自民党など4党提出の国民投票法改正案(日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案)が衆議院本会議で賛成多数で可決された。
この法案は、憲法の国民主権を壊し、政府が好き勝手にルールを決め、戦争ビジネスに突き進むための扉を開けるものだ。その意味では本国会最大の悪法の一つが可決されたといえる。それにもかかわらず、国会の中も外も静かすぎる。

今回の改正は、国民投票法が抱える重大な欠陥を放置したまま体裁だけ整えて、「準備は整った」と改憲発議を強行するためのものでしかない。
国民投票法は2007年に成立したが、法制定時から深刻な欠陥が指摘されてきた。現在の国民投票法では、大量のCMにより、資金力のある勢力が有利に運動を進めることができてしまう。
現行法の欠陥の第一は、放送CM規制がほぼないという点だ。投票2週間前から、改憲に「賛成」・「反対」を呼びかけるCMを禁止するのみで、有名タレントが賛否の意見を表明するだけの意見広告なら制限がない。
第二は、インターネットやSNS上の有料広告に対する規制が全くないこと。
第三は国民投票運動に対する資金規制もないこと。つまり現行法では、お金のある側がテレビCM・ネット広告を垂れ流し、組織的な拡散を行って世論操作を目論むことも可能。
第四に最低投票率の定めもないこと。投票率が低く投票権者全体では少数者の賛同しかなくても、改憲が成立してしまう。
どれも本来真っ先に議論されるべき課題だが、法制定から約20年たった今も、結論は得られていない。2021年に国民投票法が改正された際は、3年以内にCM規制や資金規制等の措置を講じることが附則に定められた。しかし今回の改正案には一切盛り込まれなかった。

なぜか?
穴だらけの国民投票法のままのほうが、資金力のある組織にとって都合がいいから。国民投票法改正を推進する議員らは、改正案を「速やかに成立させることは国会の責任」などと述べているが、「来年春までの改憲発議」という高市総理の目標に間に合わせるための拙速な下準備でしかないことは明らか。
この者たちは緊急事態条項創設を糸口に、改憲を目論んでいる。緊急事態条項とは、「緊急事態」を大義名分に選挙を先送りし、国民の審判を経ない政権に権限を集中させるもの。戦時体制をしく準備であり、戦争ビジネスに突き進む土台となる。
現行法の欠陥を意図的に放置し、自らに有利な仕組みでの改憲を急ぐという与党の意図は明らかだが、野党は「必要な手続き整備だ」とアシストした。
かつて野党は「安倍政権下での改憲議論は許さない」と衆参での憲法審査会の開催に抵抗していたはず。軍事経済を推進する高市政権下なら、改憲に向けた準備は認めるというのか。
れいわ新選組は残念ながら衆議院憲法審査会に席がない。抵抗しない野党のアシストの結果、衆議院憲法審査会ではわずか1日で法案質疑を終え、賛成多数で通してしまった。

れいわ新選組は、今後も憲法を一字一句変えてはいけない、と主張するわけではない。しかし、まず現行憲法を守ることが先である、今ある憲法を守らない者たちによる改憲発議を認めるな、と訴えてきた。

しかも今、国民の多くが求めているのは改憲などではない。4月の世論調査では優先的に処理してほしい課題のトップは物価対策、次いで年金・医療・介護。憲法改正は全選択肢のうち最下位で11%。
30年続く不況とコロナ、相次ぐ戦争による物価高で、破綻寸前の家計や中小企業は増えている。政府と国会が一刻も早く前にすすめなければいけない最優先課題は、徹底した国民経済への投資であり、具体的には消費税廃止や現金給付、社会保険料の減免だ。

この後、参議院憲法審査会に国民投票法の議論は移るが、良識の府と呼ばれる参議院の「良識」が問われている。れいわ新選組は参議院において、最後まで抵抗し続ける。

2026年6月19日
れいわ新選組


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