豪雨・竜巻被害を受けた住宅に対する応急修理費支給の拡充を求める要請(2025年9月18日 れいわ新選組)

れいわ新選組は、2025年9月5日の竜巻・台風被害を受けた静岡県の被災地を代表山本太郎が訪問し、現場の声を受け、
被災住宅緊急修理費の支給拡充などを求める要請文を政府に提出しました。


令和7年9月18日
内閣総理大臣          石破 茂 殿
内閣府特命担当大臣(防災担当) 坂井 学 殿

豪雨・竜巻被害を受けた住宅に対する応急修理費支給の拡充を求める要請

9月5日に静岡県牧之原市から吉田にかけて発生した竜巻は、気象庁の指標で3番目に強く国内で最大級の規模だったと推定される。9月17日時点の静岡県資料によれば住宅被害件数は約2150件に上る。鉄骨の建物の外壁が変形したり、浮き上がったりするほどの威力があったと報じられている。屋根がまるごと吹き飛んだ、或いは瓦が剥がれて雨が防げない、という状態の家屋も少なくない。

9月17日、牧之原市を訪問し、
竜巻・台風被害を受けた住民などからの聞き取りを行なった。
竜巻で屋根が損壊した家に住む住民達は、ブルーシートなどによる屋根の補強が間に合わず9月10日~13日にかけての雨で二次被害を受けている。牧之原の住民の一人は「ひどい雨降りの日は夜中に3回くらい起きてタオルで水を絞った」と語る。

屋根にブルーシートを張る業者などに発注した費用を国から支給する
緊急修理費用(上限5万3千900円)の仕組みを利用するには、
被害程度が「準半壊」以上と認められなければならない。
被害が軽度と見なされ「一部損壊」とされれば、すべて自腹となる。
まず、この被害程度の確定を待ってからブルーシートを張るのでは、
その間に降り注ぐ雨で家屋内には更なる被害が拡がり、カビの繁殖が止まらない。
5万3千900円の緊急修理費用が使えるか否かの判断を待っていては、
住民の健康を守ることが難しい。

被害認定の確定を待たせたり、被害レベルに縛られることなく、
屋根に被害があり、雨漏りの恐れがある家屋に関して、
早急に緊急修理費用を使えるよう柔軟な運用を求める。
9月17日牧之原市役所の担当者の説明によれば、この時点で1120件住宅被害一次調査が終わり、そのうちの約980件が「一部損壊」と評価されている。
つまりこのままでは、
ほとんどの被害住民が屋根の修理費を自腹で出すことを余儀なくされる。

屋根の大部分が吹き飛んでも「半壊」扱いになる。瓦が吹き飛び雨漏りの被害が生じていても「一部損壊」認定となる。など被災現場では「被害認定が実態に合っていない」という住民や支援者からの意見を聞いた。これは過去の被災地でも繰り返されてきた事態だ。
「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」によれば竜巻などの「風害」では、外観目視で「住家内への浸水の恐れがないと考えられる場合」は「一部損壊」とされてしまう。「一部損壊」認定された住宅の多くで雨漏りが生じていることを見れば、外観目視に頼る判定には誤りが多いことが分かる。住民から被害実態を聞き取り、雨漏り被害の懸念がある場合には広く応急修理費の支給を認めることが必要。
さらに、応急修理費が支給される場合でも雨漏りを防ぐなどの緊急修理には5万3900円と上限が決まっている。最大級と言われる竜巻被害で屋根が損壊した被災住民達に、一度きり5万3900円では十分な対策は保証できない。さらには緊急的に1度だけブルーシートで補強しても、補強箇所には繰り返しの修理が必要になる。
この状況を改善するために、早急に以下を求める。

1:雨漏りなどの被害を訴える住民に対しては罹災証明による被害認定を待たずに、そし
  て「一部損壊」以下の認定を受けた場合にも、応急修理費の支給を認めること。
2:特に竜巻などの「風害」では、外観目視に頼るのではなく住民から雨漏り被害の有無
  を確認し、雨漏りの懸念がある場合には必ず屋根の応急修理費を支給できるよう「被
  害認定基準」とその「運用指針」を改訂すること。
3:特に屋根の被害が大きくなる竜巻、豪雨被害の場合には屋根部分の応急修理費の上限
  額を柔軟に引き上げること。
4:住宅の被害状況に応じて、屋根部分の応急修理費は繰り返し支給できるようにするこ
  と。

れいわ新選組は、2019年以来繰り返し、応急修理費支給の拡充を求めて政府に要請書を提出してきた(*)。
どうかこのまま苦しむ被災者が放置されることないよう、
柔軟な災害対応で被災地に寄り添ってきた石破内閣として、
具体的な改善措置を打ち出して欲しい。


れいわ新選組

(*)
令和6年8月7日「被災した屋根などに対する緊急修理の要請」
https://reiwa-shinsengumi.com/comment/20966/
令和元年9月18日「要望書(台風15号による家屋の屋根瓦の被害支援について)」
https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/3591/


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